突然ですが、
早野ビルの桜がなくなってしまいました…
ジャムが入居している早野ビルは、
熊本で最初に建てられたオフィスビルです。
竣工はなんと1924年。
100年を超えているにもかかわらず、いまも現役で、
古さと味わいが同居する独特の存在感があります。
そんな歴史あるビルの裏手に、毎年、花を咲かせる桜が一本ありました。
品種も樹齢も分からない桜でしたが、ソメイヨシノよりも少し早く咲くため、
毎年「もう春が来たんだな」と教えてくれる存在でもありました。
その桜に、思えば夏ごろから少しずつ異変がありました。
ビル裏のコインパーキングが突然閉鎖され、
「もしかしてロック板のないパーキングにリニューアルするのかな？」と軽く考えていたのですが、
その後しばらく何の動きもない状態が続きました。
ところが先週あたりから急に工事が始まり、
駐車場というよりは、ビルに隣接する敷地全体を掘り起こすような本格的な作業が進んでいきました。
掘削の振動はビルの中まで伝わり、ちょっとした地震かと思うほど。
何が始まったのか、ずっとそわそわしていました。
そしてある日の昼、ランチへ向かう途中で、
桜の枝が切られている場面に出くわしました。
最初は「剪定かな？少し形を整えるだけだろう」と楽観していたのですが、
見るたびに桜の姿が小さくなっていく…。
嫌な予感を抱えつつ、次に通りかかったときには、もう桜の木は跡形もなく消えていました。
工事が落ち着くと、桜の木がなくなっていた
え〜！！嘘でしょう！！！
毎年、小さな楽しみとして眺めていたあの桜が、もう見られないなんて…。
胸の奥にぽっかり穴が空いたような、なんとも言えない寂しさがこみ上げてきました。
でも、これも時の流れの一つ。受け入れないといけないんですよね。
きっと少し時間が経てば、この場所にも新しい風景が生まれ、
また違った表情を見せてくれるはずです。
春になったら、きっと思い出すと思います。
「このあたりに、毎年少し早く咲く桜があったなあ」と、懐かしさとともに。
ソメイヨシノより少し濃いめのピンクの花びらが、毎年、積もっていましたが…
そして気づけばもう師走。
街の空気もどこか慌ただしくなり、1年の終わりを実感します。
本当にあっという間でしたね。
どうか2026年が、みなさまにとって明るく穏やかで、良い一年になりますように。
林 みさ
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熊本を中心に九州各地で活動するデザイン会社、株式会社ジャム。
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